きりたちぬま。
令和の秘湖としてテレビ番組でもフィーチャーされた霧立沼。地図で探してみると何のことはない。国土地理院地図やGoogleマップでも位置特定されているだけでなく、しっかり池名まで記載されていた。
立地も二車線の高規格な国道から直線距離で600mほど、湖面標高も200mに満たず、ここまでの状況では秘湖感が強いとはいえない。
ただ、実際にアプローチするとなると話は別。
古丹別川にかかる滝下橋のたもとに、荒れた林道入口があってここが沼へのアプローチ口となっており250mほど進むと分岐。これを右に曲がって支流沿いの作業道を600mほど進むと霧立沼からの流出沢に当たる。ここからは沢登りで300mほど直登すると沼の南側にある吐き出しへと這い上がれる。
しかし苫前といえば日本史上最悪のヒグマ死傷事件があった地域で、実際にはヤブ漕ぎ、滝登りもあって怖い。
池の形態としては不明。国土地理院地図には池の南側に流出沢が記されている。明瞭な流入沢は見あたらず、湖盆形の集水地形による表層水と地下水が水源か。
火口湖にしては地形的にやや唐突な印象も否めず、あるいは日本ではまだ発見されていないクレーター湖(隕石湖)の可能性も? なんてロマンと妄想が広がる。
一方、450m北東に同規模の湿原、850m南東の山棚にも池がある。もっと多くの池があれば地形的地質的要因も考えられるが、なぜこの1km四方にだけ三つあるのか。見れば見るほど悩ましい。
調査継続。
マークした場所はアプローチ路入口。