水辺遍路

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幌満川第一発電所堰堤(仮称)(北海道様似)

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新日本電工が所有管理する水力発電用ダムである幌満川第三発電所ダムと第二発電所堰堤の間に位置する廃ダム。
五門のラジアルゲートは撤去されており、貯水機能は完全に喪失されている。ゲート下端まで溜まった土砂がなだらかな河床を形づくっている。河床にも下りやすく、ウェーダーなどの装備がなくとも足場が確保できて釣りもしやすそうだった。ニジマスと思われる魚影も濃い。
ただし漁業権が設定されており、釣りには遊漁料が必要。
さて、問題はこの哀愁漂う廃ダムはいったい何ものか。河床に下りて飛び石を使って対岸にまで歩いたのだから、何かダム名の手がかりを求めて銘板でも探すべきだったが、水中でときどき黒い閃光のように走る魚影ばかりを追ってしまった。
先に記したように上流には第三ダムがあり下流に第二ダムがある。第一ダムは、というと、今ひとつ情報がない。
じつはこの堰堤の800mほど下流に日高地方最古という水力発電所跡がある。となると、この廃ダムこそ第一発電所堰堤ではないか。

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航空写真に切り替えると、堰堤が確認できる