【だないけ / ダナグムイ】
外来種に侵され消失の危機に立ち向かってきた歴史
沖縄の言葉で「ダナグムイ」。「グムイ」は池や沼のこと。すでに18世紀の文献には出てくるそうなので、もとは天然の湿地と沼沢であろうか。
現在は農業用水を担うハイダム2基を持つ伊平屋島であるが、それらを含めても周囲長2kmを越える田名池は最大。
現状は中央部の島が大きく草原化しており、実質上は環濠のような状態になっている。大戦後までは浮き島をたたえた豊かな水辺だったといい、かつての池の姿をとり戻そうという再生プロジェクトは本土復帰後、何度か行われたが資金難などでいずれも頓挫。令和時代の再生プロジェクトはボランティア組織やクラウドファウンディングなど新しい試みが求められている。
田名池の形態と景観
周辺地形(東の丘陵から俯瞰)
ほとんど草原にしか見えない。奥の山の股に門原ため池の堰堤が見える。
池の南部
コンクリート水路が接続する。このあたりは水面が一番広い。
池の北東部
流出河川
この直線的な流出水路は1.6kmで海岸に達する。
ホテアオイ群落がわずかな水面を覆う
ホテアオイは「ウォーターヒヤシンス」の異名のとおり11月でもかわいらしい花をつけていたが、爆発的な繁殖力で池を覆い尽くし、短期間で陸地化させていく悪玉の外来種として本土でも問題視されている。
池の東部
農業用ポンプ
農業利水用と思われる移動式のポンプが置かれていた。またこの場所は田名池でもっとも魚影が濃かったので、魚種確認のため釣りでもしようかと翌朝もう一度訪れたところ、オオウナギ(カニクイウナギ)を確認した。
オオウナギ(カニクイウナギ)の魚影
ティラピア群泳
けっきょく釣りはしなかったが画像解析でティラピアらしきことが分かった。
野鳥
東部水路と水田
マップ
池さんぽマップ