工場の調整池の小さな取り組みが、県ぐるみの活動に。
工場内の調整池の汚ない水を何とかできないかという小さな気付きが契機となり、社員、そして地域住民、自治体を巻き込み、十年かけて県ぐるみの環境保全の取り組みへと発展した。
調整池には魚動が設置され、生物多様性保全地として機能。外来魚の侵入がなく、絶滅危惧種などの在来生物が生息しているが、カワウがやって来るようになり、魚をどう守るかという新しい課題も次々と。
小さな池を通して持続的な環境保全のさまざまな問題や課題が見えてくる。
池を見てみたかったが、工場敷地内にあり、外からは見えなかった。毎年開催されている池の水抜きイベントに参加すれば池に対面できるのだが、受付後30分で予約が埋まるほどの人気とか。
以下、大和ハウス工業のオフィシャルサイトより抜粋。
大和ハウス工業三重工場の敷地内には、雨水を貯めておく大きな調整池があります(約6000㎡)。調整池の水質は毎年調査しているのですが、2011年の水質調査で、水質が悪化していることが判明しました。工場の排水が流入している訳ではないので、どのようにしたら根本的な解決になるのかと考えあぐね、三重工場の浄化槽のお取引先である東産業に相談したところ、生物の保全活動に取り組まれている方がおられ、池干し(池の水を全部抜いて池底を天日で乾かす手法)を提案頂きました。そこで翌2012年に、社員60人が参加し、初の池干しを実施。このことがきっかけとなり、三重県と当社、東産業、NPOちょっと自然の4者で「みえ生物多様性パートナーシップ協定」を締結、地域の方々にもご参加いただく恒例のいきもの観察会に発展しました。