水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

市野谷 水鳥の池(千葉県流山)


ミティゲーション手法によって造成された調節地

つくばエクスプレスの開業によって新しい町が次々と生まれるなかで、おおたかの森近辺の造成に伴って水田だった場所に市野谷調整池を設けることになったが、従来環境の保全のためミティゲーション手法が採用された。
ただ、池というより草ぼうぼうの空き地のような空間になっており、立ち入りもできないことから、せっかくの環境配慮が景観や憩い場としての要素として生かしきれていない感がある。
以下、流山市オフィシャルサイトより抜粋

様々な水鳥の生息を確認

市野谷調整池は、雨水を貯めて坂川に放流するための下水道調整池で、3メートル以上の掘削を行う計画となっていました。
ところが、計画を進める中、国が絶滅危惧種に指定しているセイタカシギをはじめとする様々な水鳥の生息・飛来が、暫定的に整備された市野谷調整池で確認されました。

段階的な環境整備(ミティゲーション手法)を実施

このため、市野谷調整池予定地の水、水生生物、ベントス(水底に生息する生物の総称)、ヨシやガマなどの水生植物を隣接する坂川暫定調整池に移植し、掘削後、再度移植作業を行い、市野谷調整池に戻す、という環境影響を軽減する保全行為(回避、最小化、代替、修復)を取り入れたミティゲーション手法で、豊かな生物生息環境の保全につなげました。