水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

屋久の原公園のトンボ池(東京都荒川)


常時湛水ゾーンと自然の摂理ゾーンで構成されるビオトープ型の池

河川横の低湿地にあった工場跡地を屋久の原公園公園として公園化した際に湿地性の土地に着目し、環境保全型の公園池を造成。
水源はおもに天水で、補助水源として工業用水を使用。常時湛水ゾーンと、降水量によっては水が干上がる季節もあるゾーンとに分けられ、より多様な動植物のゆりかごになるよう設計されている。



 

都心近くなのに、ギンヤンマが生息

トンボ池は公園で中心構成要素となっているビオトープ型の池で、多様な種類のトンボとヤゴを育む豊かな水生植物の環境が保全された沼沢と湿性地とで構成される。
池の設計が功を奏したのかギンヤンマをはじめ多くの種類のトンボが生息。「オニヤンマ」との掲示もあり、オニヤンマまで生息するようになったのかもしれない。
通常は木道で散策できるようになっているものの、訪れたときは2016年の初訪時は池と湿地を含む広い範囲に臨時フェンスが設けられ立ち入りできなかった。あとで調べてみると隣接する敷地から環境基準を上回る濃度のダイオキシン類が検出されたため、調査のあいだ当面、閉鎖していたとのこと。
2023年春に再訪。
トイレあり、駐車場なし。


2016年の尾久の原公園のトンボ池


 

池畔の広場には災害用トイレも

芝生に並ぶ縦長のマンホール群。これは災害時にはテントを上に立てて用を足す非常用トイレ専用マンホール。
長方形のマンホールは和式、円形マンホールは洋式トイレ用なのだとか。なるほど、しゃがみこめば、ちょうどよさそうなサイズ感。
調べてみると、このマンホール蓋は北勢工業という会社の製品のようだ。



https://www.hokusei-kogyo.co.jp/catalog_data/pdf/cata_emergencymanhole.pdf
www.toilet.or.jp