備中高松城趾。高松城趾公園。
日本の歴史が大きく動いた場所である。
備中高松城は、そこかしこに沼が広がる低湿地を天然の防御壁としていた水辺の城。
水に守られた備中高松城を、逆に水びたしにして攻略するという天下の奇策「水攻め」を考案したとされるのが軍師・黒田官兵衛といわれる。官兵衛が仕えたのが羽柴秀吉。のちに武士として初めて天下統一を成し遂げる。
この水攻めの最中に本能寺の変が起こった。このとき秀吉が水攻めの継続にこだわらず即座に和議を結び、本能寺にとって返した判断が日本の歴史を動かした。
そんな歴史の舞台となった場所も、今は農地が広がる中に高松城趾公園がたたずむ。
城郭のあった敷地の周囲に昭和53年になって沼が復元されたところ、種を蒔いたわけでもないのに蓮が伸びはじめるといううれしいサプライズもあった。戦国時代以来、地中でじっと眠っていた種から発芽したものだろうか。古代ロマンである。
蓮については、二千年前の大賀蓮の実から発芽させた事例もあり、埼玉県行田市には蓮をテーマにした「古代蓮の公園」もある。
駐車場。
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