多くの犠牲者をだしたロストレイク
百名山でも安達太良山にはなぜか穏やかな印象を持っていた。深田久弥『日本百名山』を読み返してみると、安達太良山の項の多くを詩人・高村光太郎とその妻・智恵子から見た安達太良山を詩の引用とともに割いている。
智恵子は東京に空が無いといふ。
ほんとの空が見たいといふ。
・・・
阿多多羅山の山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
そんな牧歌的なイメージに引きずられた安達太良山だったが、その山頂の火口湖跡である沼ノ平は、明治時代に死者七十余名をだした噴火もあり、荒涼とした壮絶な景観が広がっていた。
おもな登山口は東側の岳温泉と、西側の沼尻の二つ。
沼尻は字のごとくバックリと割れた沼の平の火口壁から硫黄川が流れだしている。豪快な谷に閉ざされ荒涼とした川岸には、沼尻元湯の源泉も。
岳温泉はこちら。
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