水辺遍路

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「奄美クレーター」赤尾木湾(鹿児島県奄美大島)


惜しい! もうちょっとで隕石湖?

日本には、いまだ公式な隕石湖(クレーター湖)は見つかっていない。クレーターかどうかは形状だけでは認定が難しく、隕石特有の組成成分を掘りだすなどの証拠をもとに科学者が論文で世界に発表してお墨付きをもらう長いプロセスを経る必要がある。
伝説や伝承レベルでは日本国内にはシンガハタの池(長野県)や対馬の星池など、数は少ないものの複数の候補池が存在する。
「奄美クレーター」と呼ばれる赤尾木湾は残念ながら海に開港部があり、湾ではあっても湖ではない。それでも斜めに突入する隕石衝突が堰き止めた盛り土(リム)によって二つの島がつながったということなので、突入の角度が異なっていれば陸封された可能性もあり、そうなれば日本でもっとも有力な隕石湖候補になっていたのかなあと妄想してしまう。
以下、現地の案内文の解説より。

大島郡龍郷町の赤尾木湾は、太古の昔、隕石が落ちたことで出来たと言われており、通称、奄美クレーターと呼ばれています。直径は約3km。
過去の調査で。海岸の砂浜から何度も小さな鉄の玉が発見されたことがあり、また、湾の内外の海底では、隕石の落ちた時のくぼみが18ヵ所確認されています。
 さらに、赤尾木湾と太平洋を仕切っている陸地の両端のがけのした部分からフジツボやカキなどの貝の跡が発見されており、昔は海であったことがわかります。
このことから、昔は、湾の両側は、それぞれ別の島で、隕石が落ちたことにより,海が埋められて陸続きになったものと考えられています。
出典:「鹿児島の理科ものがたり」昭和55年鹿児島県小学校理科協議会議
龍郷町産業振興課



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