水辺遍路

訪れた全国1万1,450の池やダムを独自の視点で紹介

菅沼堤(山形県飯豊)


山奥の稜線上の池にフローター?

山形県飯豊町の白川といえば、春に水没林で出現し多くのメディアを賑わわせるようになった白川ダムを思い浮かべる人もいると思うが、私がひそかに思いを抱きつづけているのは、小白川の上流に流れ込む沢の源流域、天狗山の北2kmの尾根の鞍部にある不思議な池。
稜線上に戴かれた池は、なぜかいつも心を強く惹きつけられる。
ルートが分からず少しずつ調べてきたが、航空写真でこの池にフローターらしきものが写っていて驚愕。こんなところにまでフローターを持って釣りにいく猛者がいるとは・・。
その後、フローターではないかもしれないとも思いつつ、人工的な浮遊体であることは確か。ならば溜め池?
そうこうしているうちに令和のため池法が制定され、全国の溜め池データが白日のもとになった。ならば念のためと思って飯豊町のため池データベースを開いてみると、ああ・・堤高7.7mの「菅沼堤」という名がしっかり記載されていて感動・・。池好きにとって、なんと便利な時代になったことか。



 

2021年4月、予備調査

国道113号線沿いにトイレ付きの駐車場がある。このまん前から林道・沼沢線が始まる。
この林道を綱川沢に沿って2kmほど進むと砂防ダムが形成する池が現れる。
この池を目印に派生林道の分岐に入る。(右に折れる)
つづら折りで谷からいっきに尾根に出ると、比較的フラットな地形になり、畑なども確認できる。
林道に沿ってだらだらと標高を上げていくと、前方の稜線の裏側直下にめざす池がある。畑までは航空写真でルートを確認できたが、最後の600mほどが不明。
雪のためクルマを停めて徒歩で行けるところまで行って空撮し、地図、航空写真と照合した。ため池ということも判明したので、管理道は必ずあるはずである。防災重点ため池に指定されていたので、重機が入れるアプローチ路は必ず整えられるはずだと見ている。



 

2024年10月、工事のためアプローチ路通行禁止

関係者以外通行禁止の看板あり。



 

Googleマップ

マークした場所はアプローチ路入口の駐車場(トイレあり)