【あらきねだいにだむ / 滝原堰(石神溜池)】
荒木根ダムのインレット部に位置する謎ダム
いすみ市、大多喜町、勝浦市にまたがり、かつては外房のローカルメジャーなバスポンドとして知る人ぞ知る荒木根ダムのインレット部にあたる場所に、Googleマップ上で「荒木根第二ダム」なる記載を見つけた。この表記は以前はなかったはずで、2022年以降に記載されるようになったものと思われる。
「ダム便覧」やその他ダム関係のサイトでも「荒木根第二ダム」なるものの情報は出てこない。航空写真で見ると、なるほど堤体らしきものが確認できたので、さっそく現地へ。
荒木根ダムの湖岸林道を進む
2023年、荒木根ダムを訪れた。堤体天端をクルマで進み北岸の湖岸路へ。釣り禁止であるが、あいもかわらずバサーが多い。ボートを出している猛者までいる。
北岸路はほどなく未舗装となり離合困難なトンネルを抜け、ダム湖の奥部へ。
クルマも通れないことはないが、こんな先にまでバサーの路駐があってUターンができないので歩いて進むことにした。ちなみに林道にも釣り禁止の掲示はある。
荒木根第二ダムに立つ
左手に分岐があり、入るとすぐに荒木根第二ダムがあった。
廃ダムかと思っていたが、管理はしっかりされていたし、立派な洪水吐と排水路もあった。ただ、堤高はハイダムとしての15mはなさそうに見える。ただし堰体の裾が荒木根ダムの湖水に水没するかっこうになっているので(いわゆる半水没ダム)、見た目以上に堤高が高い可能性はある。
ため池データベースでは「滝原」という溜め池
千葉県のオフィシャルため池データベースに、「滝原」という名の堤高10mの溜め池として登録されていた。
「千葉県報」に「滝原堰(石神溜池)」の名が
平成25年5月21日「千葉県報」号外第38号は県内の漁業権に関しての文書であり、その中の大野川の項に「滝原堰(石神溜池)」の名があった。下流部に荒木根ダムとの記述もあるので、当該の池を指すものと考えてよさそう。また池の別名の「石神」は地名のようだ。
下の写真は荒木根ダム湖のインレットと滝原堰。