水田を改造して「金魚田」に。
愛知県の弥富は金魚の日本三大産地のひとつ。産する魚は「弥富金魚」と呼ばれるが、特定の種を指すわけではなく実際には日本産キンギョの全種が含まれ、「金魚田」と呼ばれる養殖池の総面積は日本一。
金魚田はもとは水田だったものを養殖池に改造したもの。
水田を他の目的の池に大量転用する事例は、新潟県における棚田を改造した鯉養殖用の棚池や、秋田県での水田を改造したジュンサイ栽培池などがある。
弥富の金魚田が集積する中洲を、池たちの親分のような構えの周囲長2.5kmもの池がここで紹介する池だ。八幡社や中の島ももつ大きな池だというのに、名前が分からなければ現地にもヒントとなるようなものもなく、弥富中学校が近くにあったので、とりあえず仮称とした。
N字形に屈曲した池の中央を鎌島と芝井の町境が通り、池の周囲には舗装路も通る。
護岸はほぼ垂直護岸で構成される。わずかに海からの塩分や酸化鉄を含んだ粘土質の土壌が、美しく発色したキンギョの養殖にむいているとのこと。
これほど存在感のある池であるが、直接ここで養殖が行われているようには見えなかった。周辺にある金魚田にどういう役割を及ぼしているのか、調べていくとおもしろそうだ。
弥富金魚卸売市場が北西2kmほどのところにある。市場の中に競り用と思われる池もあったので、合わせて掲載しておく。
金魚田で行われている作業風景や市場での競りの様子など、いつかじっくり取材したい。
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