水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

さくらなみ池(神奈川県横浜)

【舞岡公園】
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昔ながらの谷戸の里池を保全した体験型農村公園

横浜の都市住宅地に囲まれながら、昔ながらの谷戸に広がる里山の景観をたっぷりとした敷地に保全し、タイムスリップしたような散策が楽しめる舞岡公園。
園内には8つの池が残され、なかでもこのさくらなみ池は雰囲気、規模ともに舞岡公園を代表する水辺といえる。遊歩道に沿った自然護岸の岸は水面も近く親しみやすい。反対側に目を返せば雑木林に囲まれた宮田池がまた違った表情を見せてくれる。
訪れたときは、水面の一部が赤くなっていたが、案内版によるとこれはミドリムシとのこと。21世紀の新しい資源として注目されているミドリムシだが、こうして見ると案外、身近な生物のようだ。

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空から見た池

谷戸地形がよく分かる。それにしても都市化の中でよくぞ残った!
谷戸の一番奥にある池は、大原おき池。

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池の構造

公園内の池群は公園造成時に造られたと、このページのコメント欄でおしえていただいた。
確かに、さくらなみ池の堤は低く、貯水能力、取水操作性といった溜め池の機能は弱い。一方で単なる公園池として造られたのではなく、谷戸地形にもともと展開していた水田、溜め池、民家をセットで再生保存するために、水田だったところを溜め池風に改造したようにも見えた。
ホンモノの里山における水田運用でも、田を池に改造したり、逆に池を田に戻す運用はしばしば行われていた。

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すべての池をまわっても1〜2時間

8つの池にはすべて池名が記された看板や標柱が立てられ、ひとつひとつ確認しながら散策しても1〜2時間の行程。野鳥観察や野鳥カメラマンが取り囲む池もあるが、生物保全の観点から釣りや採取等はできない。
瓜久保池や小谷戸池のように農村施設ごと保全されているゾーンもあり、水田や畑の四季と農村の生活感を楽しめるところも魅力である。
駐車場、トイレ、休憩施設あり。

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>オフィシャルサイト


 

駐車場・案内版

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Googleマップ

マークした場所は駐車場。