武雄・大町・江北の野池群（佐賀県）

f:id:cippillo:20190412155618j:plain

九州随一の魅力を誇る野池群。

佐賀県の中央部に位置し、長崎本線と佐世保線の分岐点でもある肥前山口駅を擁する江北町と、その西につづく大町、武雄市に至るエリアは九州きっての好環境な野池群が広がっている魅惑の水辺フィールド。
南にむかってゆるやかに傾斜する山麓が東西に走り、南部は穀倉地帯の白石平野。古くから農業が盛んで山麓には大小さまざまのため池が点在。
多くの池は水の透明度が高く、南斜面にあるので陽光をさんさんと享受し、のびやかですがすがしい景観をかたちづくっている。平野部においてはクリークが縦横にめぐらされており、池とはまた違った魅力と潜在性をひそませている。
東西に並走してのびる佐世保線と国道34号沿いには飲食店やホームセンターなど中・大型店舗が立ち並び、このラインの北側がゆるやかな丘陵を形成。その斜面の起伏を生かした農業用ため池がきれいに並んでいるので、多くの池が鉄道から近く、折りたたみ自転車があれば鉄道旅と組み合わせて楽しい水辺めぐりができるだろう。

f:id:cippillo:20160726154944j:plain — きたがた四季の丘公園・石炭資料館にて撮影

f:id:cippillo:20160726154945j:plain — きたがた四季の丘公園・石炭資料館にて撮影

一方で立入禁止やボート等禁止看板も増えつつある。

交通の便もよく、クルマなら長崎自動車道の武雄北方インターを出ればすぐに、好釣り場でもある朝日ダムを中心とした野池群が迎えてくれる。ただ公園的な整備はされていないので、駐車する場所などローカルルールを地元で確認のこと。
焼米池（焼米溜池）であれば水辺公園として整備されており、駐車場、展望台、資料館や、広場などもあるので家族連れでも安心して訪れることができる。近くにある浦田三段ため池も、浦田自然公園として整備されているだけでなく、日帰り温泉施設も隣接しているので、まさに至れり尽くせり。
また、これらの池群が集まっている場所とは一線を画すものの、名湯・武雄温泉の近くには全国ため池100選にも選定された池ノ内湖もあり、ため池ファンにははずせない存在。現在はレジャーレイクとして整備されており遊覧ボートなどで遊べる。
そのほか、野池の中にはスッポン、コイが放流されて釣りもできる場所や、張り巡らされたクリークではへらぶな釣りの例会も開催。
メジャーポンドでは貯水池内立入禁止やボート禁止などの看板も設置が増えており、野池でも釣り禁止をはじめ、ブラックバスの釣り人を名指しして迷惑行為を警告する看板も見られ、今後がやや心配である。