さがみこ。相模ダム。相模湖自然公園ふるさとの森。
東京オリンピックのカヌー競技会場。昔ですが。
中央高速の相模湖インターをおりると、すぐ前が相模湖。JR中央線にも相模湖駅がある。なんとアクセス性に恵まれたダムであろう。湖の北岸側は山と湖にはさまれたわずかな土地にJR中央線、甲州街道(国道20号)、中央高速がひとつの束になって通り、湖畔には相模湖の名を冠した人工1万人を越える町が形成された。
相模ダムは神奈川県営の補助多目的ダム。半世紀以上の歴史をもつ現役最古クラスの多目的ダムであるが、洪水調節機能を有していないという。これは直下にある大型の津久井ダムにその機能を委ねたものと思われる。
また、利水、発電に加え、親水機能が重視されているのも、古いダムとしてはめずらしい。これはダム建設時にダム湖を東京オリンピックのカヌー競技会場として使うことを視野に入れていたからかもしれない。東京オリンピックといっても、昭和39年の方である。
現在も、カヌーをはじめ、ボート、釣りなど水辺レジャーフィールドとして半世紀以上、親しまれている。
ダムサイトの無料駐車場ほか湖畔には公園、事業者の駐車場が充実しておりキャパシティも大きいが休日は有料になるところもある。
2017年3月に新しいビューポイントが誕生。
相模湖東岸側にある「さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト」内の標高370mの崖の上にアジア初というドイツ製の体験型アトラクション「鳥肌コロシアム」マッスルモンスターがオープンした。
中でもインパクトがあるのは転落防止ネットもない一本橋を自転車で渡るミッション。自転車にはガイドローラーが前後に装着されているし、命綱もつけるので命の危険こそないが、三階に相当する高さの一本橋は足のすくむスリル。眼下には相模湖の絶景が広がるが、果たして景色を楽しむ余裕があるかどうか。
この遊園地にはキャンプ場や日帰り温泉も併設され、アトラクションでは定評のある富士急グループが運営。年間100万人を越える入場者を集めている。
巨べら釣りのナイタースポット、ブラックバスではレンタルボートも。
ランカーバスと巨べらスポットとして有名なため、多くのレンタルボート店がある。へらぶなは大型狙いのナイター釣りで知られる。
全国的に駆除が進むブラックバスだが、ここではブラックバスをあしらった派手な看板を見ることができる。
南岸は森林公園の形態で自然が残されており、北岸と対照をなす。
市川崑監督の映画『悪魔の手毬唄』の劇中で、「泥が深くて、落ちたが最後、足をとられて二度と這い上がれねぇ、魔の沼ですわい。みんな、人食い沼と呼んどります」という言葉で語られる「人喰い沼」のロケ地という意外な面もある。
マークした場所がダムサイト無料駐車場。