【さぬま。砂沼湖。砂沼広域公園】
干拓された天然湖がルーツ。のちに溜め池として復活。
深田恭子、土屋アンナの好演が印象的な映画『下妻物語』で一躍、全国に名が知れ渡った下妻。
駅チカで町の顔とでもいうべき天然湖が砂沼である。現在は跡形もないロストレイク(消失湖)の大宝沼・館沼(たてぬま)と隣接しており、ともに下妻城を守護する天然の水堀となっていたと考えられる。
江戸中期に新田開発のため、近くの大宝沼、江村沼とともに砂沼はいったんは干拓されてしまった。その後、鬼怒川からの江連用水からの供給が難しくなったため、砂沼は溜め池として復活する。
人間の都合でいったんは消えた天然湖が、人造湖として蘇ったという歴史がおもしろい。前者を古砂沼、後者を砂沼池として区別したい。
現役の溜め池であると同時に、地域の水辺レジャー拠点に。
周囲6kmの湖畔には緑地の中に、県立砂沼広域公園(観桜苑)、砂沼サンビーチ、球場、下妻ふるさと博物館など、家族で楽しめる施設がそろっている。350本の桜と2万9千本の花菖蒲が季節の彩りを楽しませてくれる。
また、へらぶなやブラックバスのほか、オイカワ・タモロコといった小物釣りの名所としても知られ、ボート釣り、陸っぱりのどちらでも楽しめる。沼を一周する遊歩道があるので、釣り歩きにはもってこいである。貸しボートの釣り宿もある。
2013年5月末に探訪時、尺上のへらぶなが大量に死んでいた。また、黒々と群れとなったへらぶなが鼻上げをしていた。酸欠と思われるが大量死が懸念される。
遊漁料500円。ボート釣りは300円だが別途レンタルボート料金がかかる。











茨城百景、全国ため池100選に選定。ちなみに、ため池100選の認定名は「砂沼湖」で、選定資料には「江戸時代前期(寛政3年)のため池」となっています。
ため池として改造した事実はありますが、もとは天然湖ではないかと考えています。あと寛政期は江戸時代前期ではなく後期では?
マークした場所は、県立砂沼広域公園駐車場の入口。