水辺遍路

実踏・日本の湖沼 5,850湖

白土湖(長崎県島原)

しらちこ。
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長崎県では唯一の天然湖。流出河川の音無川は人造河川。

白土湖は、江戸時代後期、1万5千人もの犠牲者を出し日本史上最悪の噴火・地震災害となった「島原大変肥後迷惑」の際に、島原市街中心近くに生まれた比較的若い天然湖沼です。
島原城下町の裏山にあたる眉山が崩落し、大量の土砂が町をのみこみ有明海を1km近く埋めました。土砂のエネルギーによって発生した津波は対岸の熊本や天草で多くの犠牲者をだしました。
島原では陥没した場所に突然、大量の水が湧きだし、流出した土砂によって堰き止められ白土湖が生まれました。その後、現在の四倍の規模にまで湖は大きくなり街道が寸断。人力で排水路を造って復旧・復興に努め、道路拡張による埋め立てなどを経て、現在は周囲500mクラスにまで小さくなっています。
日本の水普請文化において、ほとんどの場合は自然河川に人の手で堤を造り水を貯留する方向に向けられているのに対して、ここ白土湖では天然湖沼に人口河川を築いて水を抜くという逆のベクトルが生じたんですね。
湖では金色の鯉が悠然と泳いでいました。ほかに鮒、草魚もいるようですが、釣りはしないでくださいとの看板もありました。

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