【はまなこ / 遠淡海(とおつおうみ)】
日本10位の広さを持つ東西交通の要衝の湖
周囲長100km越えのスケールで大きさは国内10位。海と繋がっており潮汐の影響を受ける汽水湖。最大水深は湖奥部で13〜16m。古くは「遠淡海(とおつおうみ)」と呼ばれた。
湖畔には遊園地、動物園、ボートレース場もあり、湖水浴から釣り、サイクリングにランニング、ドライブにもうってつけ。
浜名湖の形態と歴史
構造湖的要素をもつ海跡湖
地殻変動の影響が大きい点では構造湖的要素を持つが、成因タイプとしては砂州の発達などで海と切り離された海跡湖とされる。
複数の支湖の複合体ゆえ周囲長は日本3位!
浜名湖は、庄内湖、内浦、細江湖(引佐細江・奥浜名湖)、猪鼻湖、松見ヶ浦といった支湖群の複合体でもあるので、湖岸形状は複雑。そのため面積は国内10位だが湖岸線は3位にもなる。
地震で砂州が決壊し海と繋がった歴史が
昔の浜名湖は浜名川という流出河川を持った淡水湖であったと考えられているが、室町時代の大地震によって海とを隔てていた砂州が決壊し、潮汐と海水が入る汽水湖となった。
この接続部はその後も津波や地震の影響を受けて変化してきたが、現在は護岸工事によって幅200mで落ち着いている。
浜名湖と産業
800種の魚貝が生息!
海水が湖奥まで入り込んだことや、入り江状の支湖が五つもあることで多様な生物の生息環境に恵まれ、豊富な漁獲も浜名湖の重要な産業となっている。
ウナギ養殖
浜名湖といえばウナギの養殖が有名だが、海苔、牡蠣、スッポンの養殖も行われている。
ウナギ養殖は浜名湖の湖畔に露天掘りの池を造成して行われていたが、現在はほとんどにビニールハウスで覆われ即成栽培が行われている。
伝統漁法「たきや漁」
浜名湖の伝統漁法である「たきや漁」では、スズキやカレイや甲殻類など湖南の浅場に棲む獲物を、夜間に光とモリを使って船上から捕獲する。
雄踏地区では観光たきや漁も夏秋シーズンに行われている。
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浜名湖北部の利水
浜名湖北部用水
みかん、ぶどう、かき等の果樹栽培のための農業用水。
以下、浜名湖北部用水土地改良区のオフィシャルサイトより。
農業用水は、二級河川都田川の都田川ダムから取水し、国営浜名湖北部農業水利事業によって造成された施設(都田川ダム取水施設、須部頭首工、湖北揚水機場は浜松市から受託)を受託管理、また、県営担い手畑地帯総合整備事業によって造成された施設を県から譲与を受け、管理をしています。
主な管理施設は、国営幹線、支線、送水路合わせて約55.2km、県営用水路約104.2km、その他、都田川ダム取水施設、須部頭首工、揚水機場2箇所、調整水槽3箇所、吐水槽2箇所、調整池2箇所で、管路はすべて暗渠となっています。
www.midorinet-hamamatsu.com
湖北揚水機場(浜名湖北部用水)
静岡県遠州広域水道 須部取水場
浜名湖北部用水土地改良区
須部用水取水堰
東西交通の要衝
津波で決壊した「今切口」
今切の前後に宿場と関所
室町時代の決壊場所は「今切(いまぎれ)」と呼ばれ、現在はこの場所にギュッと集まるように新幹線、東海道線、国道1号が通っている。なお東名高速道路だけは湖奥を通っている。
舞坂郷土資料館
以下、舞坂郷土資料館の展示より。
湖の北岸を通る「姫街道」
リュウキュウイグサ、沖通り地域の水田、みをつくし
気賀関所跡
浜名湖のレジャー
アサリ堀り
ルールあり。
ランニングで一周した思い出
ウルトラマラソンの最終練習で2008年にランニングで68kmの湖岸路を一周した思い出がある。豊かな水辺環境は日本の汽水湖の代表にふさわしく、充実した一日だった。おみやげはバケツいっぱいのぷりぷりアサリ。
浜名湖の景観
弁天島と浜名湖観光ホテル跡地の池
かつて浜名湖観光の拠点をめざし埋め立て造成が行われ、浜名湖ホテルがあったが現在は跡地に池が残るのみ。
雄踏橋から