【 かわちちょすいち。河内堰堤、河内ダム】
近代化産業遺産にもなった石積みの堰体。
官営八幡製鉄所(世界遺産)によって建造された重力式含石コンクリートダム。第一次世界大戦参戦を経て重工業が飛躍的に発展し、鉄鋼増産も急務とされた背景がある。西に5kmの市街地には、同じ設計責任者による兄弟ダムの養福寺貯水池もある。
経産省の近代化産業遺産に認定。驚くことに現在でも漏水は見られないという。
石積みの堰体をはじめ、雨に黒く濡れそぼった近代土木遺産は情緒深く、水面に浮かんだ花筏との対比が美しく印象に残った。
湖の周辺には旅館、レンタルサイクル、自転車専用道路などレジャー設備も整っている。
巨大な洪水吐を従えた堰体。
北九州市街から近い地元御用達バスレイク、のはずだったが。
ブラックバスだけでなく、鯉、へらぶなも。
ともにインレット側が有力ポイント。駐車スペースはダム湖北岸の道路沿いに何カ所もあるので苦労しない。ただ何カ所かに「釣り禁止」の看板があったのが気にかかる。
インレット側の駐車場は台数も豊富。周辺には釣り禁止看板は見あたらなかったものの、釣りは場所によっては注意した方がよさそうだ。
この流れ込みのシャローでは水面が真っ黒になるほどにへらぶながハタきの待機をしていた。ほとんどが泣き尺(30cm弱)程度で大型は見られなかった。
なんという緻密で美しい石組み!
高欄の天面に至っては、小さな石をびっしり。こんな細やかなディティールの積み重ねで巨大建造物を組み上げたところに、この時代のすごさがあります。
なんでもダムを造った技術責任者は詩人でもあったそうです。
マークした場所がインレット側駐車場