水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

早霧湖(静岡県伊豆)

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伊豆半島を代表する山上の溜め池。

伊豆半島では唯一であろう。なだらかな高原状の山腹に造られた農業用ため池を利用したタイプとしては、釣り桟橋やボートのりばも設けられた本格的なへらぶな管理場となっている。釣り師のあいだでは「カタの一碧(いっぺき)、数の早霧」と語られるほどの魚影の濃さ。山の上の池とはいえ温暖なため、冬でも数釣りが楽しめる。
釣りは桟橋かボートが選べる。一方、ブラックバスならいいだろうと勝手に陸っぱりをして管理人さんに怒られたという話も聞く。それにしても、2011年から2019年へと四度詣でしたが、釣りをしている人をまだ一度も見ていない。釣り人はテレビの釣り番組の中で見ただけである。伊豆半島の宝といっていい好環境の溜め池釣り場だけに存続が心配でもある。
2019年のお池参りではおもに溜め池としての顔を見ようと空撮を行ない、伊豆半島で数少ない山の溜め池の地形的魅力と構造に迫った。
アクセスルートが狭く、地図や空撮写真で見る以上にきつい山道なので対向車には注意したい。
堰堤側に無料駐車場、あずまやあり。

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南側のインレット側から見た早霧湖全景。水の供給を受ける農地は山の斜面を下ってかなり下になる。山腹ではあるがゴルフ場が隣接するぐらいの高原状の地形なので堤高が低いわりに広い湛水面積を確保できている。(2019年撮影)
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堰体のちょうど対岸側に赤い鳥居が見える。池の水神様であろうか。木の枝ぶりに神威を感じる。アプローチ方法が分からない。(2016年撮影)


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堰体上の斜樋は操作室付きの豪華さ。右は洪水吐。


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堰体の高さはそれほどない。



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堰体に平行に設けられた釣り桟橋。空撮ではボートだまりも見える。



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堰堤上にはあずまやもある。堰堤の目の前に釣り桟橋が一本。(2016年撮影)



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駐車場と案内板。

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池は鳥が大きく翼を広げたような形をしていて、堰体を尾と見立てると赤い鳥居のある水神様が頭の位置にあります。
両翼の翼の先端が水の流入口となっているわけですが、両方ともゴルフ場敷地にがっつり覆われるようなかっこうになっているので、どのように後ろに控える山からの水を集めているのか気になりました。
地図で見ると、どうもゴルフ場下を導水トンネルでくぐらせているようです。見えないところにも苦労していることがうかがえました。

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マークした場所が駐車場。


2011年撮影。