うしがさこいけ。
堤高25mもの、そうそうたるアースダムが堰く農業用ため池。
ロックフィルダムや重力式コンクリートダムでは25mほどの高さは低いと感じてしまうところがあるが、土盛りのダムで25mクラスとなると、まったく異なる印象になる。
この堰体、第一次世界大戦が始まった年(1914年)に築造され、すでに百歳を越える。
それもそのはずで、数百年も昔であれば30mクラスの堰体はギネスブック級の大きさだったのだ。
特に下から眺めると、この土壁の向こうに見上げんばかりの水が満たされているのかと思うと、畏怖を越えて恐怖すら覚える。
何たる緊張感。
これぞアースダムの醍醐味。
これだけ大きなアースダムなので、改修によるコンクリート製洪水吐は現代の安全基準からすれば必須の装備といえますが、ある程度の大きさの溜め池にあるべき斜樋が見あたりません。
堰体下に農家の人が頻繁に踏み入った跡があったので、たどってみると底樋の出口らしきものがありました。
底樋だけでの利水運用というケースもあるのかなと気になるところです。
マークした場所がアプローチ路入口。