水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

津和溜池(長崎県対馬)

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対馬で会った中では、唯一、里池の表情をもつ池だった

対馬唯一の「里池」

耕地の奥に里池の風情をたたえた溜め池を発見。
明瞭なる堰体構造と選択取水のための斜樋、そしてシンプルな階段状の池栓。これぞ対馬の溜め池。
里池らしい里池は対馬では唯一かも。里池があちこちに見られる壱岐島とは対照的。
あとで調べたところ、令和のため池法によってデータベース登録されたものとしては対馬唯一の溜め池でもあり、名前が判明した点でも唯一の池となった。
異常に警戒心の強いニシキゴイがいて、写真を撮ろうとじっくり待ったがレンズを向けると、すっと深くに逃げてしまう。ニシキゴイといえば人を見れば口をばくばくさせてすり寄ってくる家畜のような魚だと思っていたが、ここ対馬で野生の警戒心を取り戻したということだろうか。

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階段状の取水口


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取水口の一番上にあったプレート。2級基準点?


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鯉の泡づけは出るものの、姿を写真に納めることは叶わず


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堰体下は耕地


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洪水吐。その奥には里池の名脇役、お地蔵さんの姿も。


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アプローチ路

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池の下流側に小さな浄水場を見つけました。「津和浄水場」というプレートがかかっています。
農業用ため池だと思っていたのに、まさか上水道用にも利水??? と、一瞬びっくりしましたが、カーナビの地図をよく見ると、池の直接的な下流側ではないようでした。

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