つがいけ。
その名を知らぬ者はなけれど、その姿を知る者はなし
北アルプスのレジャースポットとして筆頭格のネームバリューとブランドを誇る「栂池」。その名を検索すれば「栂池」を冠した地名、レジャー、リゾート施設やアクティビティが何ページにもわたって並ぶだろう。
しかし、当の「栂池」という池については、とんと情報が出てこない。数年前に栂池高原を訪れた際、こんな話を聞いた。
栂池ゴンドラリフトと栂池ロープウェイを乗り継いだその先、栂池自然園の奥の奥に、元祖「栂池」がある、と。
その秘匿された存在は、まるでボスキャラ
しかし机上の調査だけではアプローチ路も分からず、どうも実態が見えてこない。
現地を再訪してみると、素晴らしい案内マップの左端に栂池と雁股池が並んでいるのを見つけた。
やはり標高2,000mの高原台地に広がる、一周5.5kmもの栂池自然園の最奥部まで行かねばならないようだ。そのいかにもボスキャラ的なありように心弾ませ池参詣へ赴くも、アクセス路がない!
注意して歩いていたつもりだが、ついに「栂池」へと誘う分岐路は見あたらなかった。
かろうじて空撮で捉えたその面立ちは、高層湿原化が進んで痩せ細り、池としては末期ともいえる意外な姿だった。
中央部にある二つの池のうち、北側が栂池。