炭鉱の閉鎖とともに、新しい役割で活躍するダム。
夕張といえば炭鉱の盛衰と、国内初かつ唯一の財政破綻した自治体として再建への奮闘が注目されている。
ここ清水沢ダムも、もとは炭鉱に電力を供給する企業所有の発電ダムだったが、炭鉱の閉鎖とともに国に売却され、上流に建設された夕張シューパロダムが水力発電に落とした水の受け皿となる逆調整池としての新たな役割を担うようになっている。
訪れたときには、郷愁を誘う古びたコンクリート堰体は、まっさらなコンクリートになり、赤いペイントなのか錆なのか分からなくなったような鉄製のゲート支柱はすでに撤去されていた。2016年に改修された。
堰体直下にそそり立つ巨岩に、洪水吐を越流した流れがぶつかる光景は、なかなかの見ものだった。