「農協ダム」の悲劇が残した美しい滝
その美しい姿から「ピョウタンの滝」という景勝地として知られるが、じつは人工のピョウタン堰堤という放棄された水力発電用ダムである。
戦後のランプ生活から脱するため、土地の農民たちが力を合わせて重力式コンクリートダムを造ったことから「農協ダム」とも呼ばれる。
完成によって集落に明かりが灯ったのも束の間。翌年には豪雨による洪水で土砂に埋まり、貯水機能を失ってしまう。それでも大量の土砂を堰き止めたことで洪水被害を最小限に食い止めた功績は大きかった。
高度成長期には上水道用の取水口が堰体に設けられ、再利用が図られた。滝の横は公園キャンプ場になっていて気持ちいい。
マークした場所はキャンプ場の駐車場