水辺遍路

実踏・日本の湖沼 7,500湖

二風谷湖(北海道平取)

【にぶたにこ。二風谷ダム。二風谷湖公園】

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屋根付きのダムというのは、ちょっとめずらしい

メルヘン屋根のダムは大人の寓話?

国が管理する特定多目的の重力式コンクリートダムである二風谷ダム(にぶたにだむ)が沙流川本流を堰く人造湖。左岸側に幹線国道が通り、二風谷の町が寄り添う。
ちょっと見ただけではダムに見えない。うぐいす色の屋根を葺いた横長の湖上楼閣の風情だが、大窓に見えるのは堤高32mの重力式コンクリートダムのクレストゲート、出窓のような7門はオリフィスゲートである。
メルヘンチックな造形にほんわかした気分になりそうだが、このダム湖がアイヌの聖地「チプサンケ」を沈めることになったため、ダム建設はアイヌ民俗の尊厳を賭けた戦場として脚光を浴びることになった。
ダム建設を強行する収用措置が行われ、争いは裁判へと舞台を移したが、この過程で北海道旧土人保護法が廃止。かわってアイヌ文化振興法が成立し、アイヌ文化への理解と共存への歩みが始まることとなった。
一方、日高水害を機に、ダムの効用についての複雑な議論に、二風谷ダムは多くの材料を与えている。
壮絶なダム反対運動といえば大分県の蜂の巣湖(下筌ダム)をめぐる蜂の巣城紛争を思い出すが、ダムの表情からして威圧的な下筌ダムとちがって、二風谷ダムのメルヘン屋根はどこか怖い大人の寓話を思わせなくもない。
ダム湖左岸には二風谷湖公園があり、二風谷アイヌ文化博物館もある。8月にはチプサンケの祭りも行われる。


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工事で近づけなかったが、堰体のすぐかたわらが階段状護岸になっている。通常はあまりない仕様


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案内板は豊富
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ダムサイト駐車場とダム管理所

bunbun.hatenablog.com


マークした場所は、二風谷湖公園の駐車場。