大穴ダム（青森県黒石）

【おおあなだむ。藤の湖】

大穴ダム堰体左岸があった地点に立つ設備

ダムスペックを満たす農業用貯水池だが、現在は消失湖（ロストレイク）となっている。
堤高19.7mのアースダムで、貯水池名にも「藤の湖」という美しい名が与えられているが、上流に100mクラスのパワフルな国営・二庄内ダム（華の湖）が完成したことで役割を終え、廃ダムとなった。
冒頭の写真の施設のある元ダムサイトすぐ下の広場に、大穴ダムの存在を伝える案内板があるはずだったが、見あたらなかった。まさか、また見落とすなんてことが？
1kmも川を下れば虹の湖（浅瀬石川ダム）のワンドに出るが、この浅瀬石川ダムも所轄は異なるものの国営ダムで、ダム湖の中に沖浦ダムが水没している。
大穴ダムも沖浦ダムも新しい国営ダムによって役割を終えた点は同じだが、前者は下流にあったため取り壊され、後者は上流だったので湖底に生き残った。

廃池となって四半世紀。大きな池の痕跡は、木々の生命力にすっかり隠されてしまっている。

今回、大穴ダム跡を空撮したポケッタブル空撮機材。折りたたむと、ほんとうにポケットに入る。

大穴ダム跡へのアプローチ路入口

ハンディナビの地図には大穴ダムと藤の湖が表示されており、現在地が堰体左岸側であることを示している。

かつてはロストレイクの湖畔にあった廃村。