四国の山では東の横綱、百名山の剣山(つるぎさん・1,995m)の山頂から直線距離で2.5kmほどの肩にある天然の山池。
国道をはさんで雄池と雌池があり、ふたつ合わせて夫婦池。雄池の方は道からすぐ見渡すことができるが、雌池の方はより低い凹地にあって木々の間から垣間見る感じになる。
雄池はのびやかな景観で、遊歩道、トイレ、ホテルもあるが、人工物が経年変化を感じさせるだけに、ややうらさびれた感がある。それも、かつては剣山登山道の休憩地として賑わった名残りであろうか。
当時の池はウマスギゴケが緑の絨毯となって水面を覆い、今のように湖面を広げた感じではなかったという。
剣山はクルマとリフトで手軽に登頂できるようになったため、ドライバーの多くは池の横でちょっと速度をゆるめるぐらいで通りすぎていく。
つるぎ町の麓からのアプローチ路となる国道438は高規格な区間も増えてきて全体的に酷道というほどでもないが、とにかく長いので、それなりの気合が必要である。とはいってもクルマだけでアプローチできるのだから、山池としては恵まれている。
マークした場所は公衆トイレ。