かんのんだにいけ。
瀬戸内海に浮かぶ大崎上島の中央部にあるダム湖。
ダムマニアの世界では聖者ともいえる安部塁氏が、この観音谷池について「大きな河川のない瀬戸内海の島では、この池はあたかも黒部ダムのように君臨している存在」と表現した。
私が訪れたときはちょうど堰体工事を行なっていたが、安倍氏の写真にあるような迫力あるアースダムと貯水池ではなく、驚くほどこじんまりとした印象であった。貯水池にいたっては、もう井戸かといった感じである。
ダムスペックを満たす規模の堰体とダム湖の規模が見合わない。水不足で悩まされてきた瀬戸内海の島の苦労がこんなところにも見てとれる。
安倍氏の写真と私の写真とでは、同じ池を写したものには見えない。撮る人の思いがこれほどまで写真にも入り込むのかと思った。私は小さな池が好きなので、どうしてもそういう視点で見ようとしてしまうのだろうか。
アプローチ路は狭隘なので、クルマではアクセスしない方がいいだろう。
釣り禁止看板あり。
水辺遍路謹製マップ。
