水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

日月の池(兵庫県洲本)

じつげつのいけ。日月池。洲本城趾。

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山城の生活用水としてだけでなく、非常時には石積みの擁壁を壊すことで人工の土石流を起こし、敵の侵入を阻む役割もあったという。

国の史跡となっている洲本城を歴史公園として整備した三熊山公園
市街地を見おろす三熊山に築かれた山城には、石垣が入り組むように据えられ、地の利を活かした要害をなしている。山城では水源の確保が死活問題であるが、石垣から排水された雨水を集水する仕組みを設け、少し低まった場所にあるこの池に溜め、池ばたに日月の井戸も設けて連動させたようだ。
現在の池は再建されたもので、地中に埋められたコンクリート溝で引水している。
池名の由来は、井戸の底に敷かれた石板に施された彫り物から来ているというが、見ることはかなわなかった。水神の彫り物なら分かるが、井戸の底に、太陽と月の彫り物というのはどういう意図だったのだろう。
池には松をのせた小さな中の島もある。これも再建されたものだろうが、往時にも島はあり亀島と呼ばれていた。
駐車場複数あり。

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左側のコンクリートが池に導水している暗渠の蓋であろうか。井戸の横を通るが、井戸の方が池より高い位置にあり、地下の通水し水位は同じだったと思われる。


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日月池よりも少し高い場所にある日月の井戸。


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迷路のように入り組んだ石垣が美しい。本丸からは海が見える。


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駐車場と案内板。


マークした場所は池からいちばん近い駐車場入口。