水辺遍路

訪れた全国1万1,450の池やダムを独自の視点で紹介

中禅寺ダム(栃木県日光)

広大な中禅寺湖を堰き止めている水門の様子が見てとれる。

堤高6mの中禅寺ダムは、日本で4番目に大きいダム湖?

中禅寺湖は知っていても「中禅寺ダム」を知る人はまれだろう。
中禅寺湖は自然の営みが造りだした天然湖である。成因でいえば火山性の堰き止め湖。芦ノ湖などと同じタイプ。
しかし、流れ込みと吐き出しがあることにおいては人工のダムや池と変わらない。この巨大湖をまるごとダム湖にできればすごい水源になる。ただ、そのためには水位をコントロールできる堰堤や水門、取水口を設ける必要がある。そんな天然湖沼流用タイプのダムや溜め池という変わりダネも全国を見渡せばいくつかある。

中禅寺湖をダム湖にすべく設けられたのが中禅寺ダム。
洪水調節、環境維持、発電を担う多目的ダムといえそうだが、堤高はたったの6m。それでも中禅寺湖をダム湖として比較してみると、朱鞠内湖、シューパロ湖(いずれも北海道)、徳山湖に次ぐ全国4位の面積! 小さなダムでも利用可能な貯水量は莫大だ。もっともおいしいことばかりでもなく、火山性の天然湖だけにあちこちの岩盤から水がダダ漏れなので、冬場は水位が下がってしまう。



 

天然湖をダム化した全国の事例

猪苗代湖や芦ノ湖をはじめ、全国のそうそうたる天然湖たちにも、貯水池として利用するための堰や水門が設けられているものが!

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マークした場所はダムが見える橋。