水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

古瀬間ダム(愛知県豊田)

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豊田のローカル老舗バスポンド。
周囲長300m、堤長30mクラスの小場所でありながら、なぜか昔からダムと呼ばれており、2021年時点のGoogleマップでさえ「古瀬間ダム」名でマークアップされている。
農業用ため池であることが現地の看板に記されているので、愛知県のため池データベースを紐解いてみるが、そのような名のダムの記載はない。
所在地は「豊田市古瀬間町大日影 」であるが、それに該当する溜め池がひとつあった。
堤長39m、堤高6.7mの「大日影池」。

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赤土を吐き出すコンクリート堰体。一見、砂防ダムのようだが農業用貯水池とのことである

この住所で他に該当しそうな溜め池はデータベースにも地図にもなく、まずもって大日影池が古瀬間ダムの正体といえそうだ。見るからにダムスペックは満たしていそうにないし、堤高6.3mと言われればそんなものかなという気もする。
アプローチ路は田の中を通る隘路。舗装はされているが、訪れたときはバサーの先行車が一台いたため、バックでの退却を余儀なくされた。受益農家の邪魔にならぬようクルマでの池参りは控えた方がよいだろう。
おすすめのアプローチ方法としては、寺部池下の豊田市自然観察の森の駐車場を利用し、寺部池を堪能しつつ道を進み古瀬間ダムまで行く。時間があれば鞍ヶ池をまわって上池へと下り駐車場に戻るのもいい。
釣りに関しては不可とも断じないが可でもなくという微妙な記載の看板があった。
ハイダムスペックは満たしそうにないが、ダム名がなぜか定着した特殊案件としてダムカテゴリに分類した。

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