全国初の大規模ダム撤去事例
道の駅さかもとで供されていた荒瀬ダムのダムカレーはトンカツで八つのゲートを表現する意欲作だった。ひとつひとつゲートをこじあけるようにトンカツを食べていく趣向はおもしろいが、ゲートの色は水色なので、もうひと工夫あれば・・。そんな坂本村によってダム撤去の決議がなされ、紆余曲折の末、2018年に国内ではめずらしいダム撤去工事が完了。
5年がかりの撤去工事で84億円が投じられた。撤去は撤去で大変なのだ。
現場は「荒瀬ダム跡」として案内板などを設置。切り欠いたダムの残骸を見ることができる。
皮肉なことに道の駅さかもとは、2020年の球磨川氾濫によって建物全体が浸水・被災したため全館閉鎖。復旧のめどはたっていないという。
近くの支流、百済来川では被災で橋が落ちまくっていた。上流側の鎌瀬では国道の大きな橋まで損壊。半年以上がたっても国道は寸断され、地元の生活の傷跡は大きい。