この池では、水抜きのことを「じゃっかい」と呼ぶ
私事ながら本籍は吹田千里で親戚も多い。そんな親戚の一人の釣りキチから、昔、このあたりの野池で釣りをしたが、うっそうとした竹やぶに囲まれていてじつに無気味だったという子どものころの話を聞いて、頭がぼうっとするほど引き込まれた。確かに南千里のあたりは昔、地獄谷と呼ばれる竹藪の丘陵地で、クワイの産地だったという阪急電鉄サイトの記述もあった。
そんな往時の痕跡をとどめる光景を求めるなら、高町池から海老池までの遊歩道がいい。
住宅地の中にありながら、水源林を含む高町池からの水の流れに沿って1kmにわたって千里緑地として雑木林が保全されており、ヒメボタルの生息地として吹田市天然記念物にも指定。
高町池はかつては水生植物の豊かなヘラブナ野釣り場でもあったが、現在は釣り禁止看板が掲げられている。水草は放流されたソウギョによって食い尽くされたこともあった。
2002年に吹田市の主催で、この地域で「じゃっかい」と呼ぶ水抜きを行ない、ブラックバス、ブルーギルなどともに駆除を実施。現在、外来魚放流禁止の看板が立っている。
池を周回する遊歩道があるが親水機能はなく、池はただ眺めるだけの存在。野鳥カメラマンは池の方ではなく、林の方にカメラを向けていた。
コンクリート製の洪水吐。すっかり公園池のようになっていますが、よく見ると堤構造が見てとれます。