水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

菰池(兵庫県洲本)

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淡路島の洲本野池群のひとつ。
四段のかさね池の最上段で、池畔には大きな工場があって、従業員さんが煙草を吸いながら池を眺めて休憩していた。
ある理由があってじっくり池を眺めたいところだったが、工員さんにかなり怪訝な顔をされたので、写真をぱっと撮っただけで撤収。
「指定貯水施設」の看板がポイント。周辺は宅地化が進み、四段の池は農業用としては管理が難しくなってきているのか、やや荒れた状態だったが、この池だけは新しく改修が施されている。
水位はかなり低めに抑えられている。じつは撮影した翌日は淡路島で大雨が予想されていた。
農業用ため池の水位をコントロールすることで、洪水調節の役割を持たせようという試みが淡路島のいくつかの池で行われていることは知っていたが、そのことを明示した「兵庫県の指定貯水施設」の看板はこの池で初めて見た。
インレット側には遊水ゾーンのような水のないエリアもあった。洪水調節という高度な管理を、小さく広く行うことは難しさもいろいろありそうだが、ため池の新しい可能性として見守りたい。

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手前は中池。奥に見えるのが、菰池