水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

宅部池(東京都東村山)

【やけべいけ / たっちゃん池】

かいぼり(水抜き)の実施で外来魚根絶

宅部池は多摩湖堰堤下の一角、都立狭山公園の敷地内にある小さな池。せいぜい多摩湖のワンドのひとつ程度の大きさ。
水源は多摩湖から流出した湧水で、公園の一部として遊歩道や水上デッキが設けられている。外来魚駆除がたびたび行われているが、違法放流とのイタチごっこのようで、2015年ごろまではブラックバスの姿が確認されていたが、その後、本格的な「かいぼり」の実施で外来魚を根絶し、在来種を中心とした多様性のある生態系の回復に力を入れている。
2024年現在、釣りは禁止。

平成27年度のかいぼりでオオクチバスやコイなどを根絶し、今回のはこれらの外来魚類が「再放流されていない」ということを確認することができました。
また外来魚類などから捕食被害にあっていたクロダハゼやヌマガイなどの在来種の個体数が増えていることもわかりました。
かいぼり後は濁りの要因となる室素やリンを取り除くため、約1ヶ月間の水抜きと天日干しを実施しました。
再び水が溜まったときに、透明度が上がることを期待しています。





2015年の宅部池


 

「たっちゃん池」の呼び名もあるミステリースポット

ミステリースポットとされるいわれは、大正時代にさかのぼる。
1925年夏に起きた水難事故で、10歳の泳ぎ達者な少年たっちゃんが池から戻らぬので助けに飛び込んだ青年二人も戻らぬ人に。三人とも後になって池の東北側の水底から見つかったという。
確かに深い池ではあるが流れはなく、不思議なことである。ボーリング用の穴にはまったなどの推測もあるが三人全員が亡くなる原因としては疑問。
夜間、子どものすすり泣きと、白い手が池から出てきて引きずりこもうとするという噂が流布しており、ミステリーツアーを行ったレポートも多々見られる。



狭山公園の駐車場と案内板

bunbun.hatenablog.com

Googleマップ

マークした場所が狭山公園駐車場(トイレあり)。