左称宇知沼、白太鼓沼。大沼公園。
日本一長い「屋根つき」遊歩橋のある池。でもそれより歯のある「へら」でしょう。
津軽半島北部、十三湖を見下ろす高原に位置し、あまりに素晴らしい水辺です。全国を旅してきましたが、ここは私にとっては、トリプルAの場所です。これまで釣り人はおろか、人ひとり会ったことはありませんが、いつ来ても武者震いします。
別名、左称宇知沼、または白太鼓沼。ひとつの池に三つの名前。しかも各名称に関連性が見られません。それはつまるところ、この池の歴史の長さと、文化的な深みを意味するんじゃないかと思います。
全国的に穏やかな気候と予報された日でも、ここでは強風が吹きすさび、風力発電の巨大なプロペラがぐるぐるとまわっています。耳を切る寒風に脳内ではぐるぐると演歌がまわります。
「日本一長い屋根つき遊歩橋」をウリにしているようですが、残念ながら今まで一度もここでホモサピエンスには会ったことがありません。
しかしながら太古の昔、縄文時代にはこの池の北岸に人々が居を構えていたといいます。太古から人を惹きつける力がここにはあった。縄文人に激しく同意です。
池の周囲には遊歩道が整備され、釣りも公認。堰堤周囲をはじめ随所に階段状護岸が設けられ、釣り人にとっては夢のような環境。おまけに芝生広場でキャンプをしながら釣り三昧。それだけじゃない。市浦大池のへらぶなは「歯がある」という釣り人伝説があるほどで、体験談では「鉄の針を折られた」という人も。背筋ぞくぞく。ハリス0.8は必須とのこと。ぞくぞく。
そしていざ、竿を出そうとハートを熱くしてやって来るのですが、毎度、強風に撤退させられてばかり。
へらぶな釣りの夢は次回にまわし、とりあえず強風に負けぬ17gのスプーンルアーをさんざん投げまくってきた。巨大イトウでもいなければ食ってこなさそうな馬鹿げた行為とは思いつつ、この池には常識外で戦いたい何かがある。そんな水辺なのです。
日本一長い、屋根つき遊歩橋。
岸は釣りがしやすい護岸形状
公園入口と広場
駐車場とトイレ
案内板
※マークした場所が駐車場とトイレ