【まるおいけ。熊道池二号ダム】
現地の案内板などに丸尾池と記された溜め池であるが、熊道池二号ダムという呼び方もあるようだ。ただしいずれの名でも「ダム便覧」には記載されていない。見た感じでもハイダムスペックを満たしているか微妙な感じはする。
この堰体は2017年に大規模改修工事が行われ、その際に池は完全に水が抜かれた。
杉村公園の構成要素となっており、池を横切る吊り橋や遊歩道、インレット側にはビオトープも設けられている。もともとは紀の川流域の谷池らしいワイルドな雰囲気をもった池なので、岸にオーバーハングする木々などにその余韻が感じられる。
堰体下にバイパスからダイレクトにアクセスできる駐車場と広場を新設する計画を県は進めているようだ。
訪れた際には改修された堰体法面にハートの形をした植栽が見られた。何だろうと思ったら、春には赤い芝桜アートが堰体を彩って訪れた人を喜ばせていたようだ。池を使った小さな遊びゴコロも楽しい。
橋本をはじめ紀の川流域の野池群のなかには「ダム便覧」にも掲載されていない未確認ハイダムが、かなり存在していることが分かってきました。
日本におけるハイダムの総数は一般的にいわれている2千5百よりも多く、3千以上あるのでは? という感触をもっていますが、誤情報も多く、到達困難な池も多いので、今のところ、ひとつひとつ地道に探索して確認していくしかありません。
しかし、2018年の西日本豪雨以来、危険な溜め池の実態を把握するために行政が本気になって調査・改修を進めているので、そんなに遠くないうちに正確な総数が明らかになるかもしれません。
マークした場所は杉村公園の舗装駐車場。