水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

暑寒湖(北海道雨竜)

【しょかんこ / 尾白利加ダム(おしらりかだむ)】

湖名は山から、ダム名は川から

ダム名にもなっている難読の尾白利加(おしらりか)は堰いている川の名。湖名は水源となっている暑寒別岳を思わせ、シンプルで美しい名だと思う。
4月下旬の通水式から6月の満水を経て9月上旬の断水式まで農業用水を供給。断水式後、水が抜かれる。
堰体天端上は1.5車線の舗装路となり、堰体サイドの設けられた長い余水吐の下側にはオートキャンプ場かと見まごうような緑が広がっている。奥に取水塔と橋で渡されたダム管理棟。このキャンプ場のようなゾーンには駐車場、トイレもあった。

北海道ではこのように美しく見ごたえのある農業用ダムが各所にあるが、多くが国策として開発されたことと無関係ではあるまい。
湖名は一帯の山を統べる暑寒別岳(しょかんべつだけ)から。ダムからダートの湖岸路を経て上流へ13kmほど進むと雨竜沼湿原への登山口となっている山小屋(キャンプ場)がある。
2019年7月に放送されたNHKの自転車旅番組で火野正平が訪れた。