山城である茂木城(桔梗城)の生命線となった用水池。
テーブルトップの山頂に設けられた城址公園の駐車場から、木道を数分歩いて進んでいくと、どんづまりに小さな石囲いの池があった。
この鏡が池にも何とも救いのない伝説があり、城の美しい姫が伝染病のためにアザが顔にできてしまったため、姫が悲しまぬようとの殿のはからいで城中の鏡を処分したものの、ある日、この池に映った自分の姿を見て嘆きのあまり身を投げてしまったという。
現在の池は石組みで護岸された円形で、露天風呂ぐらいの大きさしかなく、身を投げるには小さすぎる感じもするが、枯れることなく水を湛えていた。
小さいけれど、どこか心落ち着かぬものがある。
広場の方には「千人溜」という碑があり、池のような囲われたくぼみがあったので、もしや城池の跡かと色めきたったが、単に千人もの武者が集まることができるぐらい広い場所という意味で千人溜と呼ばれたらしい。
マークした場所は駐車場。