水辺遍路

実踏・日本の湖沼 9,200湖

重地大池(新潟県十日町)

【じゅうじおおいけ。重池大池自然観察園】

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多くの県で絶滅したジュンサイが水面を覆う池は、生物の多様性を維持した素晴らしい池といえる。


十日町に属するが、地形の連なりから、あの素晴らしい竜ヶ窪池を擁する津南の野池群の一翼を担うものと見ていいだろう。
一見して豊かな池の予感に満ちている。濃厚な生きものたちの気配。近づくだけでワクワクする池だ。
なんといっても水面が近い。池を囲む針葉樹の足もと近くまで水が張っている。ここで生活する両生類はさぞかし幸せなことだろう。好きなときに好きなように水と陸を行き来できるのだから。
フナ、モツゴ、ヌカエビの生息は当然として、カラスガイがいるのは好環境の証し。カラスガイがいなければ生息できないタナゴもいる。池ではすっかり希少となったゲンゴロウ、モリアオガエル、タニシも。
植物ではジュンサイをはじめ、ミクリ、ミツガシワ、モウセンゴケとこちらも豪華。
ただし十日町市指定文化財・天然記念物に指定されているので、釣りをはじめ動植物の採取はできないのは残念。タナゴ釣りなどして、かわいらしい顔を見てみたかった。
池の一角に見えるのは、まさか浮島だろうか。至れり尽くせりの池だ。案内板によれば学術的にも貴重な浮き島とのこと。
さて、気になるのは天然湖か人工池のどちらか。津南の野池群は、いずれのタイプもあるし、見た目だけでは識別が難しいものもある。
明確な堰体構造はみとめられないが、池畔を歩いていると奥に人工設備を見つけた。
マンホールのような鉄製の蓋の上に「こじま式」という文字が鋳造された取水ゲート操作ハンドルがあった。ただ、流出先を見るとコンクリート水路や取水管ではなく、土を掘り込んだような水路らしきものがあるだけ。
天然湖沼をベースに利水できるようにしたように見える。そういえば、かの龍ヶ窪もそんな感じだ。
自然観察園として池畔が整備されており、コテージ、駐車場も整備されている。個人利用より団体利用向けの施設ではある。
訪れた日は、やって来る人もクルマもまったくなく、昼寝をしたりまったりとした時間を過ごさせてもらった。
アプローチ路はふつうに走れるので心配無用。
開園期間は5月上旬~10月下旬。


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木々の根元を浸しそうな水面
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浮き島


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池の取水設備と流出水路


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案内板と、あずまや


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駐車場とコテージ


 

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水門ゲートの操作ハンドル。
どのへんが「こじま式」なのか、よく分からない。
でも、かわいさキワ立つ、こじま式。


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マークした場所は駐車場。