水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

宗祇水(岐阜県郡上)


「水舟」という水利用施設の池が「名水百選」に

古い街並みが保存され、町のあちこちで水音が響く郡上八幡は、日本屈指の水都のひとつ。室町時代の連歌師「宗祇」の名を冠するこの池は「水舟」というタイプの石で囲まれた水利用施設。かつてこの水は酒造りにも使われたそうだ。
名水百選。
以下、現地の案内板より。

郡上八幡には、山水、井水(地下水)、河川や谷川の水、薄水など、豊富な水源を利用した水利用施設があります。

清水と呼ばれる宗紙水

宗紙水は、地表近くの湧水を引水して水舟に溜めて利用しているもので「清水(シミズ)」とも呼ばれます。水舟は、山と小駄良川や吉田川に挟まれた対岸の尾崎町にも多く見られます。
以前は飲み水などの生活用水や、酒造りなどに利用していました。上水道普及後も、冬の漬物用の野菜を洗うときなどに使用しています。

人々が集う宗紙水祭り

年に一度、夏(8月20日)に行われる宗紙水神祭では、多くの来訪者で賑わいます。神事が終わると宗祇水のまわりでは、湧水を利用した野点の茶会が開かれ、同時に本町通りで郡上踊が始まります。