水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

清左衛門地獄池(神奈川県南足柄)


名水の湧く「地獄」と、青い鯉

南足柄は明神岳の伏流水による豊富で良質な湧き水があり、この水を利用する大きな工場が集まっている。
この清左衛門地獄池という不思議な名の池もまた湧水による水源池であり、池端に立つ「第二水源地」の看板には「富士フイルム」の署名。同社の歴史をひもとくと、1953年にこの池の水利権を取得した上で第三フィルム工場を増設している。同社では「清左衛門地獄池」という池名は使わず、「弁財寺池」としている。
平成の名水百選に選定。釣り禁止。


 

池名の由来

それにしても一度聞いたら耳に残る奇妙な池名。
良水を求め馬に乗ってこの地にやって来た清左衛門という人が、馬もろとも穴に落ち込み、以後、ここから名水が湧いたといった伝説も残る。それにしても名水の湧く地獄とは。


 

池の形態

厳島神社が立つ中の島

池には真ん中に島があり、鳥居と社殿が立つ。


水神

池の裏側に水神が祀られている。

水源と取水設備

池の奥に円形のコンクリート枠が沈んでいる。


観池山と幸運の滝

池の裏手は小さな山で「観池山」と名付けられている。後付けで滝も設けられた。

魚影と野鳥

錦鯉のほか青みがかった鯉が印象的。絨毯のように底を覆う苔の上を鯉とモツゴらしき小魚とメダカらしき魚が泳いでいた。


2006年10月撮影






 

案内板とトイレ




 

Googleマップ