水辺遍路

訪れた全国1万1,100の池やダムを独自の視点で紹介

藤沢沈殿池(宮城県栗原)

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ダム湖の半分を赤い水が埋める。これぞ鉱滓ダム湖の醍醐味?

神岡鉱山と双璧をなす日本屈指の鉱山の跡地。

池の近くにある細倉鉱山は約1200年前に銀山として発見され、江戸時代に鉛、明治には亜鉛の鉱山としても開発が進んだ。岩崎弥太郎率いる三菱が鉱山開発に乗りだしてからは神岡鉱山と日本一を争う規模にまで成長。昭和62年に閉山し、現在は鉛バッテリーの廃棄事業の国内シェア15パーセントを占める。
町の方に行くと、細倉鉱山の坑道を地底博物館にしたテーマパークである細倉マインパークもある。
鉱山には鉱滓ダムが付きものだが、藤沢沈殿池も細倉鉱山の付属施設と思うが、あまり情報が出てこない。
鉱滓ダムは通常、近づくことが難しい事例が多いので空撮を行ったが、満々に水をたたえ、堰体近くは赤く濁った水がグラデーションとなり、まるで現役の鉱滓ダムではないかと思うような姿に驚いた。
あるいは廃バッテリー事業において現役稼働しているのかもしれない。
鉱滓ダムにはほかに先述の神岡鉱山の和佐保堆積場足尾鉱山の簀子橋堆積場決壊で300名以上の死者をだした中沢鉱滓ダムなどがある。

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立ち入りが難しい鉱滓ダムには空撮の力を借りることも多い。
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