水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

甘香池(滋賀県守山)

あまがいけ。

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あまがいけプラザ。名だけが池の存在を今に伝える

守山駅前通り、守山小学校前の交差点。
1300年ほど前の持統天皇の時代に、この地に霊泉が湧き、池となる。ほどなく寺が建てられ、病を癒やすとの噂を聞きつけて多くの人がやって来たと日本書紀に記される。
日本書紀で「醴泉(れいせん)」という字があてられている。「醴」という字はかつて甘酒を意味したともされ、甘香池(あまがいけ)という魅惑的な名の由来となっているようだ。
もっとも案内板によればロストレイク(消失湖)である甘香池の場所は完全特定できたわけではなく、現在、甘香池跡とされている場所はあくまで推定地。
その「甘香池跡」の案内板が守山幼稚園の校門わきにあったはずなのだが、あろうことか見落としてしまった。
残念ながら、甘香池の残り香を求めロマンの霧に彷徨うことは、はたから見れば朝も暗いうちからカメラを持って幼稚園の前をウロついている不審なオジサンでしかない。池めぐりを長く続けるには、五感に従い、深追いせぬことだろうか。

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同名の池は群馬県伊勢崎にもある。
そちらは現存している池だが、やはりここも苦労した。当時は位置特定が難しく、たどり着くまでに三回も赴くことになった。深追いしないと、こうしてひとつの池に会うのに何年もかかることも少なくない。

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