水辺遍路

実際に行った池やダム 9,600ヶ所を掲載

赤松池(鳥取県大山)

f:id:cippillo:20210910094609j:plain
独特の空気が漂う。これぞ池の醍醐味

独特の妖気。池底がすごい?

山陰の名峰、大山の広大な山裾に点在する野池群のひとつ。
赤松の池。松江藩家老の娘、お初と池ヌシの伝説が残り、今も池の中に水神が立つ。
独特の妖気のような空気感があり、時間も時間で無人だったのでかなり身構えたが、池伝説看板を読んでみると、霊験あらたかな何ともいい話だった。
なぜ妖気に感じビビったのかは不明だが、強力なパワースポットゆえに陰も寄せたか。
築堤は江戸初期だが、天然沼沢を改造したとの話で、何でも水深は30m以上あるとか。
表面的にはそんな水深が出そうな地形には見えないが、本当だとすればたいへん興味深い。中国地方屈指のドン深池といえば鳥取市の多鯰ヶ池だが、それでも水深は15〜17mだけに。
養魚池につき、釣り禁止。
ほか、「一般のカヌー使用禁止」の看板も。

bunbun.hatenablog.com

f:id:cippillo:20210910094537j:plain
手前の石もかなり気になる


 

赤松の池伝説

以下、「赤松の池伝説」の案内板より。
かなり気合の入った長文の看板。全文掲載。誤字らしきものや意味不明の改行もそのまま転記し、太字は私が施した。

むかし、松江のお殿様のところに仕える松浦瀬母という家老がおり、日頃から子供が欲しいと願っておりました。そこで、霊験あらたかな赤松池大明神にお参りしたところ、女の子が生まれ、お初と名づけました。
時がたち、お初はこのあたりでは評判の美しい娘となりましたが、藩主松平候の目にとまり、妻に欲しいと要望されました。藩主の願いは断れないので、両親はお初をお城へ上げることとなりました。これを知ったお初は悲しみましたが「お城へ召す前に、私が生まれるように祈っていただいた赤松池大明神へお参りさ せて下さい。」と願いました。赤松池参りの日は朝から晴れわたり、池は青々とした清らかな水を満面にたたえていました。池のほとりで乳母が「お嬢さま、この池の水を髪につけ れば美しい髪になりますよ。」といい、
いわれるままにお初が髪をすいたところ、一くしすくごとにだんだんと髪が長くなり、みるみる水面をはうほどになりました。やがてお初は岸を離れてするすると水面を歩き出し、とうとう池の中心まで行きつきました。すると突然大渦巻が起こり水中に沈んでしまいました。驚いたお侍や乳母は「お初さま、もう一度その姿を見せてください。そうでないと、帰ってお殿様に申す言葉がございません。」と祈ったところ、再び 大渦巻が起こり水中から、腰から下を蛇に変えたお初が現れました。そして、「私は、この池にすむ大蛇です、頼母があまりにも強く願うので、しばらくの間お初に姿を変え、人の世に身をおいていましたが、今もとの姿に変わる時がきました。長い間育てていただきありがとうございました。これから先、私に祈りをささげる人には、かならず幸福を与えましょう。」といい残し、水中深く沈み二度と姿を現しませんでした。それより後、
松江市北堀町にある松浦家では、お初が蛇にもどった旧暦六月十八日に、大広間に八枚の屏風を立て、たらいに水を入れておくと、お初が訪れたしるしとして、たらいの中に多くの砂が沈んでいたといいます。また赤松池の半島に祠があり、御身体としてお初の像が奉られており、赤松池神社では同じ日に例祭が行われています。お初は今でも龍神としての信仰を集め幸福を願う人々や干ばつの年には雨ごいの祈願をする人々が、遠方からもお参りに来られます。
大山町
大山町観光協会

f:id:cippillo:20210910094719j:plain


 

神事用の舞台か

祠に対して正面の岸に神事用らしきオープンな小屋がある。
「一般のカヌー 使用禁止」の看板が気になる。ふつうならボートというところ、わざわざカヌーとは? それに一般じゃないカヌーって、どんなカヌー?
神事で舟を浮かべるということだろうか。

f:id:cippillo:20210910094618j:plain


 

池ナビ! ここに注目

f:id:cippillo:20190225122951p:plain
f:id:cippillo:20210910094629j:plain

上は堤体左岸側サイドの写真。
芝生広場が広がり、せせらぎの水路が流れだしている。でも、この構造は溜め池としてはちょっと変。
一般的に谷池タイプの溜め池は堤体側がもっとも深く、バックウォーター側がシャローになる。
水深30m以上が本当だとすれば、谷池なのに堤側が遠浅のシャローというのはおかしい。
本来、溜め池は底樋のある場所が一番深くなっている。そうでなければ水が抜けない。
しかし赤松池は底樋からさらに30m深いという情報もあり、そんなはずはないと思ったものの、この構造を見ると、あるいは・・という気もしてくる。
いやいや、この水路、まさか流れ込み? 航空写真で見ると、コンクリート水路が池の奥へと沈んでいる・・。

f:id:cippillo:20210910094649j:plain

f:id:cippillo:20210910094639j:plainf:id:cippillo:20210910094558j:plain


 

ため池百選に漏れたのはナゼ

3kmほど南に、ため池百選の大成池がある。
大成池も赤松池のどちらも大山の山麓にあって水源も同じ、標高もだいたい同じ。
昭和時代に完成した大成池は開発地の中にあって人工感が強い。なぜ近くにあって歴史や伝説の深みも持つ赤松池が百選に選ばれず、大成池が選ばれたのか、疑問でならない。赤松池には触れてはいけない何かがあるのだろうか、などと、また妄想が。

bunbun.hatenablog.com


 

釣り禁止看板と案内板

f:id:cippillo:20210910094658j:plain

f:id:cippillo:20210910094547j:plainf:id:cippillo:20210910094527j:plain


 

駐車場・トイレ

駐車場、広場、トイレあり。

f:id:cippillo:20210910094709j:plain


 

Googleマップ

マークした場所は駐車場。