水辺遍路

訪れた全国1万1,300の池やダムを独自の視点で紹介

池の川水源(熊本県南阿蘇)


「池の川」で水に感謝し呑み明かす

南阿蘇の湧水池群のひとつ。
飲料水、生活用水、農業用水と用途ごとに水路が分けられており、今なお地域の日常と信仰とに深く結び付いている。
池の水面から顔を出している二つの石は兜石といって農作物の豊作と凶作を占う目安となっていて、石が見えないぐらいに水量が多い年は雨が多く「凶作」と予測されたということだが、水が豊富なこの地域ならではの贅沢な話である。
もっとも地域住民の水に対する感謝の念は強く、毎年7月と11月に水に感謝する水祭りが行われ、水源横の神社に集って飲み明かすそうである。水に感謝しながら飲み明かすなんて、なんと素晴らしい。
平成の名水百選、くまもと名水100選
駐車場あり。


池の川水源

この湧水は、飲料水としては、現在でも簡易水道がありながら「うまい水」を追求する数戸の民家に給水されています。
ここでは湧き出る水を飲料水用、生活用水、灌がい用水用とにその水路が分けてあり、飲料水用以外の水路では、洗濯、農作物の洗浄など日常生活の密接な関係を保っています。
この湧水地には兜石というものがあり、水量が多くなりこの石が見えなくなった年は雨が多く凶作で、見えている年は日年(ひどし)で豊作になるといわれており、農家としてはこの湧水が灌がい用水だけでなく、その年の豊凶を左右する重要な湧水地となっています。
またここには、岩下神社があり毎年7月18日の夏祭り、11月18日の秋祭りを今でも盛大に行われており、各戸から御神酒を持ち寄り「かすあえ」を肴に一晩中語り、飲み明かして水に対する感謝の意を表す風習がすたれることなく続いています。
(現地案内板)


アクセス路、駐車場、近くのコンビニ



マークした場所は駐車場。