奈落のアーチに酔う
巨べらフィールド阿武川ダムの左岸バックウォーター奥の懸崖地形にのたうつような湖形を刻み、奈落に誘うかのごとく反り返ったみごとなドームアーチが堰く、その薄さよ。いちばん厚みのある部分でも10mないそうだ。
技術者魂ここにあり。コストにシビアな民間企業(中国電力)の発電専用ダムならでは。
対峙するだけで、この緊迫感。手足がじっとりしてくる。
堰体の裾は深い影に呑み込まれ、そんな好アングルに観堤スポットがあるのも、ダムファンにはうれしいポイントだろう。
その分、アクセスするには運転も少々、気合がいる。