福島原発事故から十年。
影響を受けた地域の多くの池で、エリアごと隔離され立ち入ることもできず、水位を落として放棄されている状況を見てきた。
立入禁止、立入禁止、立入禁止・・。
このあたりの池で釣りを楽しんでいた人たちはどうしているのだろうと思っていたら、夕暮れ近くになって釣り人の気配が濃厚な池にようやく出会えた。
訪れたときはひっそりしていたが、航空写真を見ると駐車車両が何台もあって何人ものヘラブナ釣り師の姿があった。
池の栓を抜かないようにと記された立て看板の署名に、馬場釣り愛好会の名もあり、地域に愛されている池なのだ。
駐車スペースが限られたローカル釣り場なのでビジターは遠慮した方がよさそうだが、池を愛でる人たちの気配に触れられて、今日は少し穏やかな気持ちで眠れそうだ。
池名に関しては立て看板の署名から、馬場地切水利組合が管理する三つの溜め池のひとつであることは確かだが、ため池データベースに堤長86mと登録されている南廹第一溜池が近そうだった。地名も南廹であるが、他に南廹第二溜池という池もあってやや曖昧だったので、池名は未確定とした。
マークした場所は南廹第一溜池（未確定）の駐車スペース。
