大田市街地からわずか2km、山あいの上野集落の奥にある溜め池であるが、その行程の寂寥感も含めて、すさまじい秘境感をまとっている。
「ダム便覧」にも掲載されている堤高15mの農業用ロックフィルダムということであるが、アプローチ路と思われる林道は廃れ、山に還りつつあるようだった。
堰体ももはやアースダムどころか山林にしか見えないほどに荒廃。放棄されてからの長い時間を感じる。
1kmほど離れた上野集落には棚田もあるが、沢筋からは離れており、水の受益地だったかは判然としない。集落の上には素掘りのような小さな溜め池があり、現役で使われている様子だった。
アプローチ路は狭隘。